先輩講師に送った文章が、
なかなかきれいにまとまった(うぬぼれ)ので、
そのまま捨て置くにはもったいなく、
ちょっと書き直して、ここにも共有します(笑)
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現在、人工知能の研究者などを中心に、
群知能(Swarm Intelligence)集団的知性(collective intelligence)
というものが研究されているみたいですね。
ハチや、鳥や、アリやいろんな動物が、
どうして(そんなに脳みそデカクないし言葉もしゃべれないのに)
あんなにきれいに効率的、集団行動ができるのか?
などを研究した分野です。
すでに、
都市計画、プログラミング、映画のGC作成、ゲーム
などに応用されているみたいです。
この研究が導きした答えは、
・そのような群れには、リーダーはいない
・それぞれの個体は、本当に身の回りの限られた情報を下に、
とてもシンプルなルールで行動している。
・それが集まって、集団としても、ものすごい行動になっている。
たとえば、魚は、たった2つ、
1)前の魚を追うこと
2)横の魚の速度に合わせること
このルールだけであの動きを可能にしていると考えられているようです
また鳥の群れは、
1)ある距離よりも近くに他の鳥が来ないように飛ぶこと
2)最も近い鳥までの距離を一定に保とうとする
3)一定距離にいる鳥と並行して飛ぶ
だそうです。
(この例を、僕にソリューションフォーカスを教えてくれた青木安輝さんから聞いて、
ずっと印象に残っていたんです。)
組織マネジメントにもつかえそうだな、なんて思ってたら、
ハーバードビジネスレビューが、そんな記事を出していました(英語)。
https://hbr.org/2001/05/swarm-intelligence-a-whole-new-way-to-think-about-business?cm_sp=Article-_-Links-_-Comment
(日本語版は有料であるようです。)
ノースウェスト航空の、荷物管理システム群知能のコンセプトを応用した例など
いくつかの例を挙げて、群知能をビジネスに応用する(マーケティングや、情報共有・情報管理システム構築、人事など)の可能性を指摘しています。
日本語での情報はあまりいいのが見つからなかったのですが、
この2つの記事がわかりやすくまとまってるかもです。
イトイ新聞: https://www.1101.com/morikawa/2001-06-25.html
J-NET21: http://j-net21.smrj.go.jp/develop/nature/entry/2010111510.html
あと、
「群れはなぜ同じ方向を目指すのか」
「群れは意識を持つ」
という本が出ているみたいです。
(先ほどの魚のことも、その本の書評で見つけました)
群知性とは違うアプローチなんですが、
少し似ているというか、
統率者や厳密なシステムに頼らない集団の強さについての話で、
「ヒトデはクモよりなぜ強い-21世紀はリーダーなき組織が勝つ」
もとってもおもしろい本です。