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【復興支援】南相馬・メンタルサポート報告

先週、チームフローの復興支援仲間と、
南相馬に行ってきました。

 

仮設住宅へのヒアリング・メンタルケア
計画避難地域でのトリアージ
それぞれの場所での放射線量測定。

 

後は個人的に、ボランティアの人へのコーチング。

 

個人的には、すこし未来への希望が見えるような、
3日間でした。

 

災害や悲劇、苦しみや混乱の中でも、
笑顔でいようとする人、
一歩先へ踏み出そうとする人、
自らの使命に目覚めた人・・・

 

【1日目:仮設住宅】

仮設住宅に行って、一軒一軒回りながら、
体調や、心配事の有無、精神状態を伺う。

 

いろんな人。
家族をなくした人。
避難先の関東から帰ってきて、元気を取り戻した人。
車や家が流されて、家族ばらばらで暮している人、
孫や親戚がやってきてくれて、喜んでいる人、
仕事が見つからない人、
財産にまだ余裕がある人、なくても元気な人、
駆け回る子どもたち。

 

みんな、僕たちを歓迎してくれる感じで、
何と言うか・・・良くしてもらったなぁと言う感じ。

嬉しかったのは、
入居した方同士に、活発にコミュニケーションがあること。

 

同じコミュニティーから来た人同士でご近所さんになっていて、
昔から気心の知れた人たち同士。

一緒にお茶を飲んだり、おしゃべりをしたりしている。
孤立・孤独が心配だったけど、
すこし、安心。

避難所に、ボランティアの人が、
無料で芋煮を配ってた。
うまかった。

 

【1日目:津波の跡】

活動が終わって、
津波の被害を受けた場所まで行ってみる。

海岸沿いに数メートルの高さの小山があって、
近づいてみると瓦礫の山。

 

橋の欄干に、大木が引っかかっている。

 

「壊してください」と書いてある半壊の家。

 

活動をし続けるショベルカー。

真っ青な、海。
澄み渡った空気。
色を濃くし始めている緑。

地上3メートルぐらいまで、
樹木がはげていて、
でもやっぱり葉を茂らせている松。

 

【1日目:リーダーの目覚め】

夜、ボランティアの宿泊施設で、
ワンちゃん、と呼ばれるボランティアさんと出会う。

結果として、コーチング的に関わる事になった。

僕と同い年、苦難を経験し、
そしてリーダーとして目覚め始めていた。

※以下、本人の承諾を得て記載。

※ワンちゃんツイッター
https://twitter.com/#!/TheBlackEater

 

被災して、最初に行った避難所には、
千人を超える避難者に対して行政職員が数名しかおらず、
統制が取れない状況。ストレス下でモラルも低下し、
様々な望ましく無い状況が起きていたらしい。

 

人手の足りない状態で食事を配ると、
誰かに罵倒されたり・・・

「人間の、嫌な部分を、一杯見てきました」
とのこと。

 

水素爆発の後、屋内退避になったとき、
ドア開けて逃げてきた人を入れたがらない運営側。

 

友人と2人で、
「俺が行く。自分で責任を取る」と言って、出て、迎えに行く。

その避難所から離れる事になり、
一晩中、ガソリンが切れそうな中、たらいまわし。

 

やっとたどり着いた避難所は、
行政職員が1人もおらず、運営をする人間がいなかった。

「このままほおって置いては、前の避難所と同じことになる!」
と、自分が運営することを決める。

避難所同士の互助システムを作ったり、
赤ちゃんのための水を確保するために奔走したり、
物資を届けてもらうよう自治体と掛け合ったり。

 

 

とにかく1人ひとりに、何度も何度も、丁寧に説明して、
信頼関係をつくり、協力してもらうことの繰り返し。

 

その合間に、揺れがきて、非難や安全確保の支持。
「休んでいる暇なんて、なかった」との事。

 

ボランティアセンターでも働いた。
押し寄せてくる問い合わせやボランティアの申し込みに、
確実に情報を伝える試行錯誤。

 

個人的に、色々な避難所を見学して、
何百人という人たちと話し合って、
「物を与えるのではなくて、自立支援が大切だ」
と思い始める。

 

休むまもなく、走り続けてきた。

 

「自分が泣くのは、後にしよう」 そう自分に言い聞かせて。

 

そして、これからも地域の復興に尽力したいと活動する中で、
ボランティアの宿泊所に泊まっていた。

 

今までの話や、これからの話を出し尽くした末に、
出てきた思いは

 

「人間性の根を根付かせたい。」

 

震災や、復興すら超えて、
1人ひとりが、お互いを人として大切にできる地域・社会。
子どもたちが幸せに成長できる地域・社会。
大人たちが、子どもたちの憧れとなるような、生き方。
それを、拡げていきたいと。

 

一緒に創った5年後のイメージ。
自分が育てた、コミュニティに貢献するリーダーたちに囲まれて、
楽しく語り合っている自分。

 

「あの地震と、その後の3ヶ月が会ったからこそ、今の自分がいる。
あの3ヶ月で、僕は自分の使命に目覚めました」

聴いている僕も、鳥肌が立ちました。

 

 

【2日目】

計画避難地域の飯館に行って、
車の中でも線量計がなったりしてびっくり。

 

きれいな、本当にきれいな景色なんだけどね。

 

既に地元の人たちが見回り隊を組織したりしていて、
まだ在宅の方の状態をきちんと把握したりしていく。
人って、どんな事にも適応して、
仲間と一緒に、物事をもっと良くしていくもんなんだなぁ。

 

回った家はほとんど不在、

時々一時帰宅をしている人がいる感じ。

先月回ったときよりは、表情がスッキリしている人が多かった。

 

「外に出歩かない方がいいらしいから、
俳句を作ったり踊ったりしている」
なんて豪快に笑い飛ばすおばさん。

 

畑に花を植えに来たおじいちゃん。

最後のセリで牛を売り切ったら、
現地を出て行くご家族。

 

防護服の中は、サウナ状態。
肌がきれいになってたりして(笑)

 

【3日目】

仮設住宅を回り、放射線量を測定しつつ、
その場にいる人のメンタルケアをしたり、
生活の状況を聞いたり。

 

おばあちゃんたちが、縁側ですわって女子会をしていたり。
その中には、「住宅の中にお骨が二つ並んでる」と言う人もいる。
周りの笑顔に、ずいぶん救われているようだった。

 

居場所って言うのは、もちろん物理的だったりもするんだけど、
やっぱり、人との間にあるもんなんだなぁ。

 

活動は午前中で終わって、東京に戻りました。

 

「自立支援」が大切なんだなぁと思いました。
もちろん必要な物資もお金も届ける必要があって、

そして、一番大切なのは、
本人が、本人の力で、進んでいくことと、
そのための適切なサポートをすること。

 

本人が進む。
それを応援する。

そして僕にとっては、

ワンちゃんとの出会いが大きかった。

 

自分自身が被災しながらも、
なんとか、新しいものを作り出そうと全力をつくしている。
災害を、自らの出発点へと裏返してしまえる力。

頑張りすぎてないかな、なんて心配もしつつ、
だけどやっぱり、彼の挑戦を応援したい!!

また行きます~

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