「大丈夫。そのまんまでいいんだよ」
「あなたは、あなたであるというだけで、かけがえのない存在。」
そんな気持ちをこめて、人を見ていたい。
そんな気持ちをこめたまなざしで、笑いかけたい。
幼少時の記憶。
洗面台の鏡に向かっている母をじっと見ていると、
母が気づいて、にこっと笑いかけてくれる。
そんな記憶。
僕が小さかったころ、母は僕が見ていることに気づくと、
必ず振り返って、笑いかけてくれた。
その笑顔は、本当に、僕を幸せにしてくれた。
その笑顔が見たくて、じっと母を見つめることがあった。
そしてやっぱり、必ず、微笑みかけてくれた。
あの、輝くばかりの笑顔で。
中学生のころの記憶。
北海道の漁村で、山村留学をしてた時。
平日の寮生活と、休日の里親さんでの生活。
寮では、大人による虐待が行われていた。
睡眠の剥奪。肉体的暴力。言葉による人格の否定。差別。
暴力。虐待。人権侵害。
今だったら掛け値なしに大問題となるような、
人の尊厳を徹底的に奪う状況。
その時に、僕達が息抜きができる場所は学校だった。
全校生徒20人ぐらい。ほとんどが他県からの留学生。
そんな小さな学校で、僕達を対等に扱ってくれる若い教師達。
お互いを支えあう仲間達。
寮生ではない生徒達の、屈託のない笑顔。
そんな学校でも、最も安心できるところ。
休み時間のたびに、みんなでたむろしに行ったのが、保健室だった。
そこは暖かかったし、ソファーがあった。
そして、いつも笑顔の、先生がいた。
名前も忘れてしまった・・・マツシマ先生だっただろうか。
いつだって、笑顔で、僕達のやり取りに突っ込みを入れながら、
笑顔でいた。
あんた何いってんの、とか、大変だね~とか、言いながら、
いつも笑顔で、声のトーンは明るかった。
どれだけ、あの笑顔、あの声に救われたことか。
ただあそこにいて、心地よく放っておかれながら、見守られることが、
どれだけ僕達の心に、人間らしさを取り戻してくれたことか。
今思えば、ただ笑顔だったんじゃないんだろう。
僕達の話を聴いて、許せないと思ったり、
やるせなく思ったり、ただただ胸が痛くなったり、
いろんな感情が去来したんだろう。
それでも、
「自分にできることは、子ども達を信じることで、
彼らがほっとできる場を提供することだ」
そう思って、ぐっとガマンして、微笑んでいてくれたんだろう。
その保健室に置いてあった漫画。
「ブッタとシッタカブッタ」
その2巻めの題名が「そのまんまでいいよ」。
正にその先生は「そのまんまでいいよ」を体現し、
僕達を暖かく見守っていてくれていた。
あの部屋のおかげで、どれだけ救われたことか。
中学生。柔道部の仲間。
僕がどれだけ空気を読めなくても、心無い一言を吐いても、
西田君は発想が凄い、とか言いながら、いつも笑ってくれた。
高校生。留学先のマリアナ。
彼女の笑顔が、異国の孤独感に、日差しのような明るさをもたらしてくれた。。
大学生。フィリピンのプログラムで知り合った、インドネシア人の「姉貴」。
あんたは私の弟だから、なんていいながら、おかずを分けてくれたり、
風邪を引いた僕に、インドネシア風の治療をしてくれたり。
そしていつだって、へーイ、ヒロ~、なんていいながら、笑いかけてくれた。
起業する前の会社の先輩。
「西田君は珍獣だ。一皮むけたと思ったら、まだ幼虫で、
いつになっても飛び立たないんだけど、とにかくおもしろい。」
そんな事をいいながら、いつも眼に笑いを浮かべて、僕を応援してくれた。
チームビルディングの仲間。
いつだって、いつだって、いつだって、
「あなたも自分も、そのままでいい」 をマントラのように繰り返して、
くりくりした眼で、大歓迎してくれる。
コーチング仲間。
僕をチームフローに引き合わせてくれた先輩コーチ。
いつ顔を合わせても、何度挨拶しても、いつも変わらずに、
ただ真っ直ぐに笑いかけて、「ひろさん、応援しています」と伝えてくれる。
僕のコーチ。
どんな時だって、笑顔で、僕の成功を、僕以上に喜んで、
うまくいったことに焦点を当て続けてくれる。
そしてどんな時だって、僕以上に、僕を信じてくれる。
僕のいとしい人。
あなたのぬくもりが、あなたのまなざしが、
笑顔と笑い声の一つ一つが、
僕の心を、どれだけ暖めてくれることか。
そう、いつだって僕は、
あなたたちの笑顔のおかげで、
いつも立ち上がって、進んでいける。
あなたたちが、僕を信じて、僕を好きでいてくれて、
僕の幸せを願ってくれるから、僕は進んでいける。
そして僕も、あなたのような存在でありたい。
あなたのように、いつも優しい笑顔でいたい。
あなたのように、いつも人の可能性に語り掛けたい。
あなたのように、いつも、いつも目の前の人を、心から信じたい。
そう、声で、言葉で、表情で。
全身で。
「そのまんまでいいよ」って、伝えたい。
だって僕達はいつだって、
「そのまんまでいいんだ!」って感じた時、
まだ自分でも気づいていない可能性を、発揮しだすんだから。
そのまんまでいいよって思い合える世界。
ただ相手を信頼して、一緒に進んでいける世界。
微笑を持って、お互いに関われる世界で、僕は暮したいんだから。
そして僕達は自分自身やお互いを責めなくても、脅さなくても、
そんな素敵で大好きな自分自身を、もっと幸せにするために、
そんな素敵で大好きな自分自身を、もっと分かち合うために、
そんな自分の素敵さを、もっともっと表現するために、
「そのまんまでいい」からだって、前に進んでいけるんだから。
満たされた所から、未来を作り出せるんだから。
そして僕はそんな生き方をしたいし、
誰もがそんな生き方ができる社会を、作っていきたいんだから。
これから生まれてくる命たちには、そんな地球で暮して欲しいんだから。
そして何よりも、それが僕の使命なんだから。
僕の使命は、まだ誰も見ていない、
本人すら気づいていない可能性を、
引き出すことなんだから。
そして、僕達人類が取りうる最高の姿を、
引き出していくことなんだから。
だから僕は、あなたのことを信じよう。
あなたが何をしようが、何を言おうが、どんな状態でいようが、
あなたを信じよう。
あなたの可能性に耳をかたむけよう。
誰もまだ気づいていない宝石を探し続けよう。
あなたがまだ現していない光に、眼を向けよう。
あなたの可能性に、未来に、底力に、魂の輝きに、アクセスし続けよう。
僕は「そのまんまでいいよ」を胸に、
あなたの可能性にアクセスするコーチです。
明日は、コーチ養成講座、最後の授業。
新しい旅立ちの日。
そのまんまでいい。そこからはじめよう。